大分県の名所・旧跡・史跡のブログ

カテゴリから「索引」ページを開いてください。地域別にまとめています。

三重の名所・文化財 その16(香々地町)

 先日、香々地町真玉町をめぐりました。それで今回は、大字上香々地は長小野部落から竹田川を隔てて対岸にあたる字上ノ平および下ノ平の墓地周辺で見つけた石造文化財を紹介します。特に下ノ平の山中で見つけた庚申塔は、今回の目玉です。これは『香々地町誌』や『香々地町庚申塔』『豊後國香々地荘の調査』にも記載がなく、おそらく調査から漏れていたものと考えられます。上ノ平の庚申塔は今回も見つけられなかったのですが、それを捜す過程で全く想定外の庚申塔に行き当たったというわけです。

 さて、長小野部落の対岸の墓地は、斜面に沿うてかなりの広範囲に展開し、大きく4群に分かれており夫々に石造文化財が多数所在しています。その一部は前々回の51番で紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

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美和の名所めぐり その1(豊後高田市)

 このシリーズでは豊後高田市のうち美和地区の名所旧跡を紹介します。美和地区は大字美和・鼎(かなえ)・払田(はらいだ)からなります。 このうち美和と鼎は明治8年の合併による地名です。旧美和村は田福(たふく)・川原(かわばる)・野部(のうべ)・雷(いかずち)の旧4村、旧鼎村は智恩寺(ちおんじ)・高宇田(たかうだ)・鴨尾(かもお)の旧3村により成立しました。前者は美称的な新設地名であり、後者は3つの村が合併したことから3つ足の「鼎」を地名としたものでありましょう。いずれも旧来の地名とは趣を異にしますが、平等性に留意したものと推察されます。「美和」「鼎」いずれも成立してから100年以上が経過しています。

 さて、この地域の名所旧跡のうち著名なところを申しますと智恩寺、青宇田(あうだ)の延命寺跡(画像石・磨崖仏)、穴瀬(あなんせ)の横穴墓群があげられましょう。ほかにも各地に点在する庚申塔や石造仁王像、鴨尾の東見庵跡の国東塔、鼻津岩屋など、文化財・史跡が多数あるようです。まだ行ったことのないところばかりなので、今後の探訪が楽しみな地域です。

 初回は大字鼎のうち、智恩寺部落と高宇田部落の名所や文化財を少し紹介します。

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三重の名所・文化財 その15(香々地町)

 今回は大字上香々地の名所を少し紹介します。夷谷(大字夷)は言うまでもありませんが、大字上香々地もまた、右に行っても左に行っても一面名所だらけ、文化財だらけの感があります。

 なお、今回の写真は夕方に訪れたときに撮影したので、薄暗く感じられるかもしれません。しかし特段見づらいというほどでもありませんし、秋の夕方の風情もまたようございますから、そのまま掲載することにしました。この点、ご諒承ください。

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三重の名所・文化財 その14(香々地町)

 今回は中山仙境登山口付近の石造物からはじめて、あまり知られていない名所旧跡・文化財をいくつか紹介します。特に楽庭の地蔵堂跡の磨崖仏を御存じの方は少ないと思います。

 さて、夷谷の磨崖仏およびその類型と申しますと、谷ノ迫の磨崖像(かたしろ様)、六所神社の磨崖仏および梅の木磨崖仏・五輪塔・連碑が有名です。それ以外にも藤ヶ谷の磨崖六地蔵、下坊中の磨崖庚申塔六所神社の磨崖仏、旧霊仙寺墓地の磨崖五輪塔・碑、横岳の磨崖仏、道園の磨崖五輪塔・連碑、それから今回出てくる地蔵堂跡の磨崖仏と中山仙境登山道下の磨崖五輪塔など、方々に点在しています。まだ私は行き当たっていないのですが西狩場の入口には磨崖五輪塔がありますし、稽古庵の近くや山畑越の旧道にも磨崖仏があるそうです。狭い範囲の中でこれほどたくさんの地点に磨崖仏・磨崖石塔が分布している例は稀ではないでしょうか。

 今までたくさん紹介してきましたように、三重地区(夷谷・上香々地)には、自然景勝地、史跡、文化財、いずれも特筆すべきものが数々あります。国東半島を訪れる際にはぜひ足を伸ばしてみてください。

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南野津の名所めぐり その2(野津町)

 引き続き、南野津地区の名所旧跡を紹介します。今回は石塔類がメインです。たった3か所だけですが、興味深い石造文化財がたくさん出てきます。説明が前回の4番「田中神社」から一続きになっていますので、あわせてご覧ください。

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南野津の名所めぐり その1(野津町)

 このシリーズでは、南野津地区の名所旧跡・文化財を紹介します。南野津地区は野津町大字前河内(まえがわち)・吉田・秋山・東谷・西畑および三重町大字西畑(入北)からなります。
※大字西畑のうち入北部落は、地域の方の要望により昭和32年に三重町に分離編入されました。

 南野津地区で著名な観光名所としては、三重町との境にかかる虹澗橋があげられましょう。この橋については菅尾地区その1の5番で紹介していますので、当該記事をご覧ください。また潜伏キリシタン関連の史跡として、一つ木の礼拝所も知られています。全域に亙って石造文化財が多数残っており殊に石幢は質量ともに豊富ですし、栃原の新四国霊場、臨川庵跡、打睡庵跡、長尾野の磨崖仏などといった地域信仰に関する史蹟も点在しており、まったくどちらに行っても名所だらけ、文化財だらけでございます。

 初回は大字西畑の名所の一部を紹介します。この地域は特に名所が多いものの探訪が不十分で飛び飛びの掲載になりますので、不足分はまたの機会に補います。

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野津市の名所めぐり その4(野津町)

 野津市地区のシリーズは、ひとまず今回までとしたいと思います。また写真を撮り溜めたら続きを書いていきます。さて、今回の目玉は日当の庚申塚(冒頭の写真)です。ロケーションがたいへんよく、心に残りました。

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